2016年5月3日火曜日

胸の中の3歳

このところ、孫たちはおじいちゃんと遊んでくれなくなりました。
お姉ちゃんは、小学3年生になり、土曜日も日曜日もお稽古で忙しい。
お友だちと一緒だと、時には泊まりに来てくれる。
弟は、だれに教えられたか、おじいちゃんの家汚いから行かないと言う。
僕がさわるともう食べない。
いつかガツンと怒ってやるから、と言うと「いいもん」と落ち着いている。
お姉ちゃんに、3歳の君たちはどこに行ったの?とただすと、
胸をさして「この中にいるよ」と言う。
じゃあ、そこから出してよと、言うと、
「入ったものは、出てこれないの」とあっちへ行ってしまう。
子供たちと蜜月を過ごした思い出です。




散歩のおり 川に住みし大きな鯉たちに向かって
「こいさーん、こんにちわー・・・」鯉、微動だにせず。


 ママがいい、ママがいいと言いつのるも、頑張って幼稚園行きなさいねと諭されしおりひとこと、
「はなちゃん、がんばって、ようちえんにいきたくないの。」


 ホットスポットになった放射能のくさぐさを聞きおよびて、幼稚園の先生に述べる。
「はなちゃん、まだしにたくない」と、目に泪
 

弟の文弥に、ご本さわられしおり
「ふみやくん、あっちいって。ふみやくんなんか、だいっきらい、だい、だい、だいっきらい!」と叫びおる。
 

飼い犬のあると、早朝散歩しおるとき
「はなちゃん、さんぽだいすき」と、草むらの、桃色の小花を摘み
「ママに、おみやげ」目の前に手向け、見つめる。
 
散歩せしおり、公園の小山に登り行きかう車にむかいて
「くるまさーん、どこいくのー」と、声高にお叫ぶ。
 
とうかあまりおりしあと、パパのお迎えの帰りの車の窓から
「また会える?」と涙目になりし、じじもなく。
 
イタリア料理店にて、デザートを食して
はな「はい」と、ナプキン手折りて手紙に見立て、シェフにわたす。
一同驚きて顔みあわせたり。
 

弟となかたがいしおり
「おじいちゃん、文弥君とけんかしてしまうから、同じごほん二冊かって!」
 

じじの手をちいさな両の手でつつみ、
「くらひとおじいちゃんだいすき」と、ほほにあてしすがた、いといとおし。
 
パンを手にもちていえる
「これは、はなちゃんの。あるちゃんのじゃない!」たかだかともちあげて、あるをにらみおり。
 

じじ怖くて乗れない遊園地の飛行機のまえにて、
「こんどママとのる」「ちっともこわくないのに」
じじ恐縮す。
 

またをちじみて
「はやくー、はやくしてー、もー」
じじぱんつ下ろす手いそがるる。
 
かろやかな身体白い便器にのせたおり 「はやくしないとだめでしょー。」
じじはなを見つめ、許し乞う。
 

はなお菓子口にふくみしそばを、銀ぺろっとなめながらとおる
「もー、ぎんちゃんきらい、はなのおかしとる!」
銀、純粋に欲しげにみつめいり。
 

夏と言えばー!「かいすいよく!、かきごうり、すいか、ゆうだち、ぷーる、えだまめ、とうもろこし、にゅうどうぐも、せんぷうき、かぶとむし・・・」
はな高吟す。

 
電話にて
「はなチャン、まほうつかいになるの。それで、くらいそらもへいきになって、とぶんだよ。」
魔法使いになったら、意地悪するの?と、尋ねしが、
「はなちゃん、おどろかすのきらいだから、いいことだけするの。」
驚かしたじじはどうしよう?・・・・
 

また電話にて
「はなちゃん、じゃんけんまけてもへいきだよ・・・・・。」
ごめんね。そして、ありがとう。
 

またまた電話にて
「はなちゃんはサンタさんに、クリスマスの時、何をお願いするの?」
「えーと、ピンクのハートのかたちのボール」
「えーそんなものでいいの?」
「はなちゃん おおきくなったらー、おじいちゃんに何でも買ってあげるね」
じじ しするまで このみことばわすれじとそででふく
(となりで、何でも買ってあげるのは、おじいさんでしょときこえり)

 
「みなちゃんもなみちゃんも、はなちゃんを入れてくれないの」
「はなちゃんも入れてあげなかったことある?」「ある。」
 

「はなちゃん ビーズ買ってもらったの。」
「あかいろでしょ、きいろ、ぴんく、しろ、みずいろ、あお、みどりもあるよ。」
 運動会にて、友達とじゃんけんしおりを見はべるけるに、はな 友がだしたじゃんけんを確かめた後、だしにける。
 
「はなちゃん、あとだしだめだよ」とじじ注意せし顔を見はべりて、いとどさびしげにたちさりぬ。
 

こんにちは

はなちゃんがお家に帰って12日すぎました。

それから、おじいちゃんは、毎日おしごとをしています。

きょうは、ぺねろぺのDVDをはなちゃんにお送りします。

どうして はなちゃんに贈りものをするのか、いまから お話します。

 

はなちゃんと、じゃんけんをしたときのことです。

はなちゃんが、じいちゃんに「ちょきをだしてね。」といいました。

おじちゃんは、はなちゃんに「はなちゃんはなにをだすの?」とききました。

はなちゃんは、「ぐう」といいました。

それは、とりもなおさず はなちゃんが勝つつもりでいるということです。

でも、じいちゃんも勝ちたかったのです。

初めから、出すものがきまっているじゃんけんなんて、うそっぱちだと思ったのです。

 

それから、二人で「じゃいけん、ぽん」と出しあいました。

はなちゃんは、とうぜん、じいちゃんがちょきを出すと思っているので、

ぐうを出して勝ってよろこぼうと、お顔がよろこびの準備をしていました。

しかし、じいちゃんは、ぱーをだしていました。

そのときのはなちゃんのおどろきと、信じられない、という心の叫びと、おじいちゃんのうそつ

き、というこころのつぶやきが、いっぺんに、おじいちゃんは解りました。

そして、その顔を見ておじいちゃんは後悔しました。

こんなに びっくりさせてほんとうにごめんねと、思いました。

はなちゃんは、それからお爺ちゃんの顔をみないで、あらぬほうがくを見ていました。

しばらくして、はなちゃんは「もう、じいちゃんなんかだい嫌い、ぜったい、あそんでやんないか

ら!」と、おこってしまいました。

しばらく、じいちゃんに話をしてくれないはなちゃんに、なんども、なんども、「ごめんね」とあ

やまりましたが、許してくれません。

「もう絶対にしないからごめんね」と、いってもじいちゃんの顔を見てくれません。

 

だから、はなちゃんに「うっかりペネロペ」を、お送りして許していただこうと思ったのです。

「はなちゃん、ごめんね、もうしないからね」とおじいちゃんは、頭をさげます。

 

でも、でもだよ、はなちゃん。

おじいちゃんもペネロペの様にうっかり者だから、いつ、おじいちゃんの頭の中から悪者が出てき

て、意地悪するかもわからないので、

先に、いじわるするかもしれないけれど、ごめんねとあやまっておきます。

てへ!!  

    いつまでも遊んでもらいたいおじいちゃんより

 

「おねえちゃん宣言」

 

はなちゃんと、粟島に魚釣り行こうと思っていました。

ちょうど3連休で、仲間もいっしょです。

でも、「はなちゃんは、行かない」と言いました。

あんなに、おじいちゃんにひっついていたのに、

急に、つれないそぶりです。

「じゃあ、お山のお家に行こうね。」と、声をかけても

「はなちゃんは、行かない」と言いました。

弟のふみやくんがいるのに、

あかちゃんのように、ママにひっついてはなれません。

 

それでも、おじいちゃんははなちゃんと遊びたくて、

「ママは、どこかへ行っちゃうって。」と、言うと。

「おじいちゃんは、はなは何でもわかっているのに、どうして

そんなこと言うの?」と、きつい、きつい一言を、言いましたね。

おじいちゃんは、頭の中が、が―んと鳴りました。

 

おじいちゃんは考えました。

この前、伊勢崎に来た時に、

じゃんけんで、おじいちゃんが意地悪したから、

おじいちゃんにがっかりしたんですね。

何でも、あそんでくれたのに、

はなちゃんを、がっかりさせたおじいちゃんは、

それまでのおじいちゃんとは違うと、思っているんだよね。

 

「うっかり、ペネロペ」のビデオを、お送りしましたが、

意地悪なおじいちゃは、消せなかったようです。

残念ですが、おじいちゃんが起こしたことなので、

おじいちゃんが、悪いのです。

 

おじいちゃんの頭の中は、意地悪なわるものが一杯です。

はなちゃんと遊んでもらうには、悪者を退治しなければなりません。

おじいちゃんの手を大事そうに握って

頬に寄せて、「おじいちゃん、大好き」と言った

はなちゃんは、もういません。

 

これは、はなちゃんが成長して、大きくなった証拠です。

これからは、あかちゃんの様に接してはいけない、と。

おじいちゃんは、胆に銘じなくてはなりません。

 

それでは、はなちゃん!

何でもわかっているはなちゃんと遊びたいから、

おじいちゃんは、はなちゃんに「おねえさん宣言」をします。

いちばん・・・「はなちゃんは、あかちゃんではありません。」

にばん・・・・「おじいちゃんは、はなちゃんに変なことは、言わないようにします。」

さんばん・・・「はなちゃんをおねえさんと思って、はなちゃんとお話します。」

 

でも、でもだよ、また、おじいちゃんが変なことをしたら、

おじいちゃんだめだよ。と注意してくださいね。

おねえちゃんのはなちゃんへ、

おねがいします。

てへ

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